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会員の視察・旅行記

【Paris Report 2013 Part2】細井絵理子さん(2013年3月)

Maison & Objet 2013 report 1

 今シーズンは会場に “ナチュラル” が戻ってきました。
今敢えて、「戻ってきた」と書きました。が、実はこれ、戻ってきたのではなく、ようやく“新しい時代の新しいナチュラルの概念”がスタートしたのだと実感した、というのが正しい表現だと思います。家具や照明器具などの新作やブースデザイン、デコレーションにその要素が幾つも見られました。今回で言うと、トレンドブースである「INSPIRATIONS」やElizabeth Lericheによる「WONDERNATURE」などもそれを示しています。

 なんだか禅問答のような出だしの文章になってしまいましたが、ようは「モダン・デザイン」がインテリア界に登場して既に半世紀以上が経っているにも関わらず、それを継承するデザインを私達は未だに「モダン(現代的)」という言葉で括っていることに、私は以前より違和感を覚えていたのです。そして今回の新しい流れは「ようやく21世紀における“モダン(現代的なもの)”がきたか!」という待ちに待ったものだったのです。

 新素材の開発や加工技術の飛躍的向上、地球環境問題や経済格差、不景気等、さまざまな要因に影響を受けながら多くのクリエーターが新しいモノづくりやデザインを模索する現代。新しいテクノロジーとデザインが結びついた時に生まれる化学反応のようなデザインを私は数年前から「Neo-e-tech」と呼び、トレンド予測をする上で、一つの大きな流れになると読んでいました。そして昨年、「BIO DESIGN」という概念をまとめた書籍がイギリスから発売され、その流れは激流のように私達の生活シーンに浸食し始めています。2013年から2014年にかけてのこの一年は、そういった意味でも“新時代の幕開け”として記憶される時なのかもしれません。
 「INSPIRATIONS VIVANT」などについては、来月、詳しく写真と共にご紹介します。

Maison & Objet éditeurs 2013/Paris Deco Off 2013

 では、インテリアファブリックスの色やカラー傾向は? こちらについては見て、感じていただくのが一番良いのではと思い、日本でも人気のメゾンを中心にいくつかピックアップし、新作を写真でご紹介します。トレンドカラーや柄傾向は幾つものトレンド情報会社が半年以上前から予測していますが、今回、私が新鮮に感じたインフルエンスは、以下の5つです。

  1. インクカラー(墨のような美しい濃淡)とやわらかなイエローやサーモンピンクの組み合せ。
  2. クロスステッチ・モチーフ
  3. トロンプロイユの進化と継続
  4. ヘリンボーンやのチェック、ペイズリー等トラッド・モチーフのアレンジ
  5. プリーツ(折り紙)

メゾン名/順番

Christian Fischbacher/FISBA
ÈLITIS
SAHCO
MANAS
JIM THOMPSON
DESIGNERS GUILD
OSBORNE & LITTLE
CASAMANCE
GASTÓN Y DANIELA
création baumann
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