会員の視察・旅行記
Maison & Objet ASIA 2014 Fullerton Bay Hotel とHotel Capellaのご紹介(2014.6.1)

今春、3月初旬に行われた「Mason & Objet Singapore」。会場のデザインリサーチのみならず、シンガポールの五つ星Hotelのデザインも見て回りました。
今回はFullerton Bay Hotel とHotel Capellaの2つをご紹介します。
根元美奈
Fullerton Bay Hotel
シンガポールは植民地時代に建てられた、ゴージャスなグランドホテルがたくさんありますが、このホテルもそのひとつ。インテリアデザイン・設計は香港を拠点に活躍する実力派デザイナーのアンドレ・フー氏とLCLアーキテクツによるものです。部屋数は100室。フラトンヘリテージと呼ばれる長い歴史を持つクリフォード・ピュア埠頭の一角に建ち、近未来的風景の美しいマリーナベイを目の前に一望できるロケーションにあります。2010年にヘリテージ建築とモダニズムを美しく融合させたホテルとしてオープンしました。エントランスのアーチラインやロゴデザインがヘリテージデザインの美しさを見せている。
ホテルレセプションへの長い通路は「コリドール」と呼ばれ、埠頭やマリーナベイを望むランディングポイント。
コリドールの両脇をパーソナルチェアーやソファ&クッション、そして、キャビネットやアクセサリーと 様々なコーディネーションで上質なインテリア空間を作り出している。
長いコリドールの終わりにはグランドピアノの生演奏が心を和ませる。
ホテルレセプションにようやく到達・・・大空間のアトリウムの中。
コリドールのコーディネーションは、レセプションへの素晴らしいアプローチ。
現代アートがインテリアに旨味をプラス。
レセプション奥のレストラン、お勧めのエッグベネディクトとホワイトオムレツ・・。もちろん、Delicious♪
天井の高さにヘリテージ建築の贅沢な豪華さを魅る。
パウダールームは、クラシカルなアールデコスタイル。オリジナル照明が美しい。
ビンテージな海図も飾られシンガポールの歴史を称える。
Capella Hotel
セントーサ島にある南シナ海を望む全室112室のリゾートホテルです。英国人の有名な建築家ノーマン・フォスター卿の建築とアマン・リゾーツなども手がけているインドネシア人ジャヤ・イブラヒム氏のインテリアデザインによるものです。1880年に英国軍使用のコロニアル様式の建物を復元してホテルのメイン棟としています。背後には曲線を描いたスタイリッシュな現代建築が建ち、新旧のデザインのコントラストのおもしろさに驚きます。“コロニアル様式と曲線デザインの奏でるシンフォニーの美しさ”を味わえるホテルと言えるでしょう。
コロニアルスタイル復元のメイン棟。シンガポールの歴史をタイムスリップするかのような伝統的な佇まい。
コロニアル様式のメイン棟を抜けると、突然現代建築の優雅な曲線の別棟が目の前にひろがる。
建築様式のコントラストに驚き、階下のサロンでは“クジャクの親子”のもてなし!?・・・にさらに驚く。
南シナ海に向かって、日本の棚田を思わせるようなプールが続く。
世界各国の著名なアーティストたちの仕事の結集としても有名なこのホテル。あちらこちらにちりばめられている。
