会員のお仕事
Designer’s House / Designer’s Project
デザイナーの住まい・仕事 vol.3
飾る喜び、創りだす喜び N邸 第3回
IIDA Japan Chapterメンバーの住まいや手がけた物件を紹介するDesigner’s House/Designer’s Project。
2011年を迎えての第3回目は、東京の中心ともいえる皇居に程近い場所にあるN邸をご紹介します。
text & photographs: Eriko Hosoi
photographs : Keiko Ushiyama
東京の中心ともいうべき、大使館やオフィスビルが建ち並ぶ一角にN邸はあります。インテリアデザイナーであり、カラーの専門家でもあるNさんの住まいとは? 3回にわたってご紹介します。
ディスプレイを楽しむ
インテリアのプロの方の住まいを取材して必ず「なるほど」「さすが」と感じる要素、それがこのディスプレイ・テクニックです。N邸のディスプレイからも随所にその “飾る喜び” を見ることが出来ました。旅先や街で出会った素敵なものを東西、新旧問わずに自身のセンスとバランス感覚で配置する。その技の極意をこの数行の文章の中で全て紐解くことは出来ませんが、そのアイデアや感覚を身につける方法は、「多くの美しいものを自ら動いて沢山見る」ことのようです。
そして “創りだす喜び” 。オリジナルの装飾法も見せていただきました。MANAS Eun Il LEE(デザイナー:ユン・ニル・リー)のファブリックとNさん自身の手による『梵字』の書を組み合せたアートフレーム。リビングに飾られたこの4枚の額は一見シンプルながら、実際に目にすると思わず近くに寄って見つめずにはいられない不思議な力を持っています。リー氏の布から放たれる静と動の自然のパワーと梵字から滲み出る神秘的な文字の力。梵字に興味を持ち、現在先生について習っていらっしゃる根元さんだからこそ生まれたオリジナルアートです。自身が興味を持ち、良いと思うものを生活空間の中に取り込み飾ること。それが毎日の生活をより豊かに魅力的にしてくれるようです。
リビングルームに飾られたオリジナルアートフレーム
フレームの下には飾り紐で出来たタッセルを飾って
オリジナルのTV壁掛けボードとディスプレイ
梵字の書と布袋様の置物 ゴールドがアクセントに
各室を飾る様々な美しいもの