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会員のお仕事

Designer’s House / Designer’s Project
デザイナーの住まい・仕事 vol.7

ハワイの風薫る都会の家  F邸 第1回

IIDA Japan Chapterメンバーの住まいや手がけた物件を紹介するDesigner’s House/Designer’s Project。
第7回目は、都会にありながらハワイのコンドミニアムにいるような錯覚を覚える素敵なインテリアが魅力のF邸をご紹介します。

text & photographs: Eriko Hosoi
photographs : Keiko Ushiyama

マンションの2階にありながら、芝生とツツジが植栽されたテラスがある家。国内外のインテリアファブリックスを多数扱うメーカーにお務めのFさん。ファブリックのプロが自宅に選んだその素材とは? 今回はFさん邸を3回にわたってご紹介致します。

緑のテラスとハワイの風薫るリビング

東京の人気の住宅エリアに建つマンションの2階にF邸はあります。築22年の建物は、とても良く考えられた設計とゆとりある造りで、6年前に不動産屋さんの紹介で見て一目惚れしたそうです。引越を即決したというその間取りの特徴は、2階でありながら広々とした緑の庭(テラス)があるということ。リビングに入ると南面に大きな開口部が2つ。眼前に芝生とツツジが植わる広いテラスが広がります。高い天井とその天井一杯にとられた背の高い木製建具。床はカーペットが敷き詰められ、欧米の駐日ビジネスマンが好んで住む、いわゆる“外国人向けマンション”のような印象です。詳しくお話を伺うと、建築当初、外国人専用ではなかったものの、時代がバブルだったこともあり、設計コンセプトにはその影響もあったのでは. . . とのこと。キッチンやエアコンなどの設備の納まりに“見せない”工夫が施され、収納、設備、間取りに関しても様々な工夫があり、よくあるファミリー向けのマンションとは少し異なる趣きで設計されています。

リビングの壁面にはDONALD TAKAYAMAのロングボードが飾られるなど、ご夫婦で毎年訪れる大好きなハワイのものが多く飾られています。また、掛け軸や器など、ご夫婦のご実家から譲られた古き良きもの、沖縄などの旅先で出会った小物などがさりげなく配され、空間の良きアクセントになっています。オフホワイト、ベージュ、ブラウンというように茶系に押さえたカラー配色で落ち着きのあるシックな大人のハワイアンスタイルにまとめられています。

ダイニングスペースにすっかり馴染んでいる食器棚のセットはこの家のために設計されたもの. . . かと思いきや、実は以前のお住まいでも使われていたというFさんのお嫁入り道具。大きな無垢材のダイニングテーブルをはじめ、家具の多くはシンプルで使い勝手の良い木製のもの。時代やメーカーは様々でも本物の木がもつ温もりがひとつのまとまりを生み、この広いスペースを心地よい空間にしてくれています。

次回は『個性が光るプライベートルーム』をお送りします。



緑の芝生がまぶしいテラス。ご夫婦でお酒を飲みながらの夕涼みを楽しんで。


リビングスペース


ダイニングスペース










空間を彩る小物たち
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